就農した移住者の声 「望月祐二」
-富良野へ移住したきっかけを教えてください
京都で生まれ育ったのですが、スノーボードが好きすぎて冬は山へ、夏は派遣の仕事等をして暮らしていました。そんな中、富良野の農作業ヘルパー制度(JAふらの)を知り、冬に最高の雪質を満喫できる!住むところもある!と思い、リュック一つ持って軽い気持ちで富良野へやって来ました。京都で友人の農家さんを手伝い、農業に興味もありました。農作業ヘルパーを3年経験し、その間に妻と知り合い結婚もしました。妻は埼玉から同じくヘルパーとして来ていたのですが、将来やりたいこと、目指すところが同じで、二人でなら農業をやっていけると思ったのが定住の決め手です。
-ご家族の反応はいかがでしたか?
実は、両親が富良野好きでよく旅行で来ていたんです。彼らの情報も後押しになりましたね。僕が富良野、兄が東京、両親が京都に住んでいると家族がバラバラになるので、近くに住んでいる方が安心ということもあり、両親も富良野へ移住しました。色々手伝ってくれるのでとても助かっています。
-富良野での暮らしは?
当時、ドラマ「優しい時間」や「風のガーデン」のイメージが強かったのですが、来てみるとそのままでした(笑)。でも冬は厳しいですね。雪は長野の山奥の方が多いと思うのですが、寒さがキツイ。生活面ではもっと大変かと思っていましたが、旭川や札幌も日帰り圏内ですし、何と言っても車の渋滞が無い!田舎なので車は必需品ですが、渋滞のストレスが無いのはとても良いです。人付き合いの面では、地域の中での交流の大切さを感じています。風習やお祭り、集会の参加等、それぞれの地域の行事も多く、コミュニティに参加して楽しむことが大事ですね。
-富良野での就農について教えてください
JAふらのの農作業ヘルパーを3年、農家さんで2年の研修後、就農しました。富良野の就農制度はしっかりしているので不安はなかったです。ヘルパー時代、僕の場合はおよそ80件ほどの農家さんにお世話になりましたが、今、そのつながりが財産になっています。実際のところ多くの場合、離農した農家さんの土地、建物を引き継ぐ形で始めるのですが、大半が年季の入ったものなので、修繕費用等金銭的にはかなり大変です。ですが、好きな仕事をしながら人生を歩んでいけるなら、嫌なライフスタイルよりもずっと幸せです。食べられなくはないですしね。何に価値を置くか、です。それに農家は親の働く背中を子供に見せることができるので、それも良いなと思っています。
–移住を考えている方へアドバイスをお願いします
就農以外でもやりたいことがあればチャレンジして、人生を豊かなものにしてほしいです。日々を充実させ、楽しいと思えることをやってほしいと思います。まずは短期でも良いので、住んでみて可能性を探るのも一つの方法かもしれません。その行動がきっかけで、人生の価値観が変わるかもしれないですよ!
家族と共に富良野の大自然で営む農業
望月 祐二(もちづきゆうじ)37歳 出身地:京都 ファーム北の望 代表 家族構成:妻、長女、長男 (2018年12月現在) |