-北海道富良野移住促進情報- furano the Living

北海道富良野移住促進情報「リビング・フラノ」

移住者の声 「和田広記・ちひろ」

2025-05-28

お二人の自己紹介と、富良野に移住した理由について教えていただけますか?

(広記さん)麓郷にある「ロカンダフラノーラ」というレストランで料理長をしています。また、レストランだけでなく、宿泊者への朝夕の食事も担当しています。
 もともと料理を仕事にしたいという思いがあり、料理の専門学校に行っていまして、富良野に来るまでは東京で料理を20年ほどやっていました。レストラン10年ぐらい、あとは魚居酒屋だったり、鉄板焼きだったり、クラフトビールと火鍋、それが一番最近ですね。様々なお店を経験してきて、結局原点に戻った感じです。
 私は高校が農業高校の畜産科出身でもあるので、農業の知識も少しあって、それがこっちに来てからの仕事ではすごく活きていますね。

(ちひろさん)神奈川県出身、4人姉妹の母です!夫とは幼少期からの同級生で小・中学校も同じで^^
大学時代に一応食物学の勉強をして栄養士の資格をとったのですが、パン好きが高じてバイトから正社員になり、、表参道や渋谷で15年以上パン販売の接客をしていました。現在は夫が料理長のお店で料理を運んだり、接客をしています。

(広記さん)我々が富良野に来たきっかけは「ミニトマト」なんです。
地元・厚木のレストランで一緒に働いていた先輩が共済農場のミニトマトを使っていて、その先輩から「共済農場の社長が新規事業を立ち上げるのに、腕の良い料理人を探してる。ワダがぴったりじゃないか!?」と打診(推薦)されたことから話が始まりました。

(ちひろさん)その先輩はすごく熱い方で、夫の料理をずっと信頼してくれていましたし、私たちがいずれ自分のお店を持ちたいと思っていることも理解してくれていて、「力になりたい」という気持ちが伝わってきて本当にありがたかったです。

とはいえ、最初から「北海道でお店を」と思い描いていたわけではなく、たまたま北海道、たまたま富良野だったというのが正直なところです。でも、夫は釣り好きで、自然が大好きな人。この雄大な環境で料理をするということに、強く心を惹かれたようです。 都心ではなかなか出会えない、水が滴るような新鮮なアスパラを見たとき、「ここで料理がしたい」と素直に思ったんですよね。

◯ 富良野に「住む」まで

(ちひろさん)ただ、いきなり「北海道」って話だったので、子どもも4人いるし、最初は一度お断りしたんです。でも、またアプローチしていただいて。「まずは家族で見にきてください」と。

それで夏に1回、家族6人で富良野に来させてもらったんです。もう本当に超弾丸ツアー(笑)。車で迎えに来てくれて、「ここが学校、ここが病院!」って案内されるんですけど、子どもたちも疲れてて、車の中でほとんど寝てしまってたりして(笑)

(広記さん)でも農場や自然を実際に見て、「ここで料理したら面白いだろうな」って思えたんです。街中もコンパクトで生活しやすそうだし、一応なんでも揃うなって印象でした。

(広記さん)お店の立ち上げ場所が麓郷だったので麓郷で物件も探しつつ、、日常生活とのバランスを考えたら街中に住むのが現実的でした。

(ちひろさん)通勤や子育てを考えて、お店からは少々離れましたが、お店も学校も近い地域でちょうど空いてる物件に出会えてよかったです。

(広記さん)子どもも4人いるし、アパートだと手狭で家賃もやや高かったので、ちょっと古めでも一軒家を探して。結果、都内に比べたら家賃は1/3か1/4ぐらいでしたね。

(ちひろさん)夫の同僚のツテで繋いでもらったりしたので、とてもありがたかったです。

● 富良野に移住してみて率直な気持ち

(ちひろさん)来たとき、子どもたちは中2、小5、年長、2歳で、ちょうど学年の切り替えのタイミングでした。親としては「友達と離れたくない!私は行かない!」とかあると思って心配だったけど、そんなことはなく(笑)  子どもたちの方が「北海道楽しそう!」って前向きで(笑)

(広記さん)自分たちで学校も調べて、「人数少ない!先生の方が多いじゃん!」ってテンション上がってて(笑)TV等で見ていた田舎への憧れもあったのかもしれません。
富良野の人からしたら自然が当たり前かと思うんですけど、都会で生まれた子からしたら、「わぁすごい!」って映るんですよね。

(ちひろさん)実際に学校に通ってみても、富良野の子たちは素朴で優しい子が多くて、転校してすぐ修学旅行もあったけど、すぐに馴染めて。「来てくれてありがとう」っていう雰囲気があったのが嬉しかったです。

あとは、街がコンパクトなので、普段の生活には事欠かない。スーパーもドラッグストアも100均もホームセンターもある!(カラオケも♥️)

病院はあまり行かない派ですが、小さな病院なら待ち時間が少ない印象です。美容室は早めの予約が必須なお店が多いかも🤔。

そして何より、四季の移り変わりがすごくわかりやすい!
毎朝カーテンを開けて山を見て「今日もきれいだね」「朝焼けがピンクだね」って毎日景色を喜べるっていいなって。そういう生活が本当に贅沢に感じます。
水も買わなくなって、よく汲みに行くようになりました。子どもたちも「水がやわらかい!サーバーよりおいしい!」って言って、すごく水を飲むようになりました(笑)

(広記さん)春になったら白鳥がガーガー鳴いて、「あ、春来たな」って感じて、色んな山菜を採りに山に入ったり。フロントガラスが汚れやすくなったら、「あー夏だな」って。そういう季節の変化を毎日感じられるのがすごくいいですね。

雪が溶けたらぐんぐん植物が伸びてきたり、花が一斉に開いたり、収穫の時期には取り切れないくらいの実が付いたり。そういうのを肌で感じられるので、なんか健康になれそうって思いながら過ごしています。

◯ 引っ越しと費用面でのリアル

(ちひろさん)最初、引越し業者の見積もりが約120万円って出てきて、「キャー!待って待って!」「どうしよう、、やめない?引越し怖い!」ってなりました(笑)

(広記さん)何社も見積もりをとって、知り合いにもあたったりして、、なんとか80万円弱まで下げました。年度末だったので引越し業者もなかなかつかまらなくて。

(奥さま)引っ越す直前は、荷物だけ先に送って3日間くらい段ボール生活でした(笑)でも意外と残りの荷物もあって、当日の飛行機の手荷物検査場では手荷物が100キロとか(笑)家族が多くて助かりました(笑) 全員で「ふふふっ」ってなりながら飛んできましたね。

(広記さん)面白かったよね笑

あとは、移住支援金がすごく助かりました。引っ越しや車購入の一部に充てられたり、子ども1人あたりの補助金もとてもありがたかったです。

(ちひろさん)会社が「こういう制度があるから安心して」って教えてくれたのも、富良野行っちゃおう!の大きな後押しになりましたね。

◯ お仕事と富良野での日常のつながり

(ちひろさん)以前から釣りは好きで行っていましたが、北海道にきてからもよく行っていて、料理に使う魚も主人が釣ってきます。
 また、お店の裏に畑があって、「ちょっと畑でハーブ取ってきて」ができるんです。スーパーじゃなくて、自分たちの畑から!食材がすぐとって来れるというのがまず新鮮です笑
 店舗のすぐ裏にある畑なのですが種類も豊富で、行者ニンニク、トマト、ズッキーニあとはハーブ類もう20種類近く?南蛮系まで豊富にあって、主人と私とスタッフがほぼ手作業で育てています。
 ただ、その分鹿や狐にやられてしまうことも多かったりして、去年はトウモロコシがほぼ全滅してしまいました。

(広記さん)自然の中で畑を育てていると、鹿や狐など野生動物との関わりも避けられません。そうした中で、環境と共に生きる一つの方法として、ジビエの活用も選択肢のひとつになっています。

(ちひろさん)最初は冗談みたいに「ハンターになろうか」って言ってたんですけど、今や本気で狩猟免許を取りに行ってて。二人で免許取得を目指しています!

(広記さん)目指すは自給自足ですね

◯ 移住を検討されている方に向けてアドバイス

(広記さん)理想は、一度、実際に来てみるのが一番だと思います!空気の匂いも、山の景色も、画面越しじゃ伝わらないですから。

(ちひろさん)田舎の人間関係って大変そうって思われがちだけど、都会も同じ。どこにいたって合う人も合わない人もいるけど、「来てくれてありがとう」って言ってもらえることがあるのが、すごく嬉しいです。

(広記さん)僕たちも町内会に入って、お祭りにも出たいし、野菜のお裾分けとかもしてるので、自然と輪が広がっていきます。

(ちひろさん)子どもたちもすっかり馴染んで、長女なんて今では「私のログハウス建てたい ( 建てて!) 」って本気で言ってきます(笑)ほんの2~3年前までは「田舎だけは住みたくない><」って学校の作文に書いてたんです(笑) それが今は真逆すぎて、面白いですよね笑 子どもの順応する力って素晴らしいなと思います。

(広記さん)これからも、畑から採れた野菜や釣ってきた魚、ジビエ料理して、「富良野の味がする」って言ってもらえるようなレストランを目指していきたいです。

(ちひろさん)あとは…まだ夜遊びできてなくて。。飲みにも行きたいなーって(笑)

(広記さん)カラオケは2時間まででね(笑)

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和田 広記さん・ちひろさん
神奈川県出身

家族構成:長女 15歳、次女 12歳、三女 7歳、四女 4歳
(2025年5月現在)

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ロカンダ・フラノーラ (Locanda Furanora)