富良野の住宅事情。リアルなコストと狙い目の「空き家」について。
富良野移住の動機に「都会に比べて住宅環境の良さ」を挙げる人がいます。
北海道内で考えると富良野の地価は割高な印象もありますが…。
それでも都市部に比べると家賃も地価も安価で好条件の物件が多いと言えるでしょう。
その中でも、注目したい物件が「格安中古住宅」
いわゆる「空き家」ですが、中には好条件の物件もありメリットもたくさんあります。
固定資産税などを含めた生涯の住宅コストを考えると、検討をして損はありません。
今回は不動産情報や一般的なblogに上がりにくい「移住者の生の体験談」を交え、富良野の住宅事情を紹介します。
実際、中古車感覚で買える家もある
富良野の格安中古住宅は200万円台から販売されているものがあり、400万円も出せば「一応住める一軒家」は購入可能です。
このような格安物件の場合、中心部から離れていたり、リフォームが必要な物件がほとんど…とは言え、それでも破格の住宅費になる事が多いです。
実際、筆者も空き家だった中古住宅を購入しましたが、
・土地+建物代=180万円(土地180坪、建物25坪)
・リフォーム代=約200万円
・税金等諸経費=約20万円
合計:約400万円で土地付き一軒家を購入。
2LDK平屋+物置付き(築年数15年)なので、決して広い間取りではありませんが…。
「住宅ローンが約5年で終わる」と考えればメリットは十分にある内容です。
(移住当初に借りていた一軒家が広すぎたので、コンパクトな家が欲しかった…という理由もあります)
いきなり格安物件の購入は危険!
魅力的な格安中古物件ですが、購入する場合は注意も必要です。
築年数の古い物件は
- 雪の重みで家の基礎や窓枠が歪んでいる
- 昔の基準の断熱構造で冬場は寒い→暖房費が余計にかかる/水道管が凍りやすい
- 長年空き家だった場合、ネズミ等が住み着いている場合がある
などの問題があり、逆に余計な出費に繋がる事も多いです。
中には「不動産屋を仲介しない個人売買物件」もあり、運が良ければ掘り出し物に巡りあえる事もありますが…。
仲介手数料等がかからないメリットは大きいですが、下記のようなトラブルも耳にします。
- 売主が複数の人と同時に売買契約を進めていた(直前で値段が変わった/契約破棄された)
- 売買契約直前に、売主とは別の親戚が出てきて売却を反対された(交渉が振り出しに戻った)
- 「現状渡し」で契約したら、前住民の粗大ゴミがそのまま残っていた
安く買えるからには何か理由があります。
私の場合ですが、「無料でもらった物置小屋の床が抜けていたのでD.I.Yで直した」という経験があります。
…興味本位でやりましたが、結構疲れました…^^;
移住初期の安全策は「賃貸アパート」
条件の良い格安物件はどうしてもすぐに売れてしまうので、購入を希望してもすぐに買えるとは限りません。
また、実際に富良野に住んで初めて気が付く事もあるでしょう。
厳しい話ですが、移住生活の憧ればかり膨らみ、先走って家を買ってしまい…。
実生活を目の当たりにして「こんなはずじゃなかった…。」とギャップに耐えきれず逆Uターンをした人も少なくありません。
イメージと実生活のギャップを減らすためにも。
鮮度の高い情報をいち早く得るためにも。
まずは、「仮住まい」として賃貸アパートを用意して、生活基盤を整えながら情報収集をする事を強くオススメします。
実際、Facebook等のSNSで、知り合い限定で中古物件の情報共有がされているケースもあります。(転勤で家を売るつもりなんだけど、誰か買わない?というパターンで破格の場合も多々あります。)
建売住宅や土地の値段ってどうなの?
建売住宅(新築)の価格は2000万円〜3000万円。
既存の中古住宅は1000万円〜2000万円がおおよその目安になります。
富良野の住宅地一区画(約90坪)の価格の目安は600万円前後。
全国の平均データを比べると
・東京都町田市の坪単価:約80万円
・大阪府住吉区の坪単価:約27万円
・北海道富良野市の坪単価:約6万円
…と、かなり大きな差があります(抜粋した地域は適当)
もちろん、場所や条件によって値段は変わりますが、それでも価格面でのメリットは大きいでしょう。
仮に新築一軒家を建てたとしても、金銭的な負担はかなりの軽減が見込めます。
最後に
個人的には「住宅ローンから解放された生活って良いですよ!」と考えているので、中古住宅の購入をオススメしていますが、考え方は色々です。
最終的な処分も考えて、賃貸住宅を選ぶ…という人もいるので、ライフスタイルに合わせて判断をするとよいでしょう。