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北海道富良野移住促進情報「リビング・フラノ」

富良野市を知る

高いとは言えない賃金。決して安く無い生活費について

2019-11-24

富良野移住を促進しているblogらしからぬ話になりますが、今回はちょっと厳しい内容です。

一般的に「田舎暮らしは安上がり」と言われますが、経済的なメリットを考えての富良野移住は正直、オススメしません。

「都会の生活も疲れたし、田舎でのんびりバイトでもしながら、好きな事をして生きていく!」という考えの方は、よほどの預貯金でもなければ現実的ではありません。

では「移住後の収入と支出について」の話を進めていきます。

(筆者自身も、移住後に年収が半分以下になり、わかっていた事とは言え、頭を抱えた時期がありました^^;)

富良野の平均所得と北海道の最低時給

総務省の統計資料を元に算出された富良野市民の平均所得は「282万円」

(参考HP:https://www.nenshuu.net/prefecture/shotoku/shotoku_city.php?code=012297

様々な統計の取り方があるので、上記の数字が絶対的に正しい…とは言い切れませんが、一般的に言われている日本の平均所得を100万円以上下回る数字です。

また、北海道の最低時給は、令和1年10月現在で861円。

(参考:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48330100X00C19A8L41000/

富良野では、通年雇用で時給1000円台のアルバイトは数えるほどしかありません。

単純計算ですが、この時給ではフルタイムで働いても年収200万円にやっと届く程度の数字。

もちろん、ここから各種税金が引かれる事を考えれば手取り収入はもっと少なくなります。

大事なことなので繰り返しますが、富良野に移住をすればほとんどの人は収入は減少すると考えておいた方が良いです。

生活費もそこまで安いわけじゃ無い

「それでも田舎だし、物価も安いからどうにかなるでしょう?」という声も聞こえてきますが、そう単純な話ではありません。

移住後の生活に一般的な賃貸住宅を考えているのであれば、富良野の家賃は最低4〜5万円前後は必要。

物価も内地に比べて特別安い…というほどではありません。

スマホ等の通信費や病院などの医療費は都市部と違いは無く、ネット通販などの価格は送料分割高になる傾向です。

食料品も富良野産の野菜類なら安い事がありますが、内地産の食材や加工食品は同価格帯。

冬の富良野はマイナス20度になる事も当たり前なので、衣料品や暖房費は本州より必要です。

唯一、駐車場代はほとんどかからないので、ここだけは富良野が有利と言えますが(家賃に含まれている物件が多く、加算されても5千円程度。市内にコインパーキングは無く、無料駐車場が多い)車の維持費や保険料、ガソリン代は普通にかかります。

スタッドレスタイヤが必須になる事を考えると、割高に感じる人もいるかもしれません。

都会よりも富良野の方が有利な面

とは言え、収支が逆転し生活が成り立たなければ、私自身もさっさと既に逆Uターンしています(笑)

では、都会と富良野の生活で違う点は?と考えると、大きく2つありました。

1)同じ金額を出しても、富良野の方が条件的に優れている事が多い。

・これは賃貸住宅で実感する事が多いです。富良野で5万円の賃貸住宅と同等の広さの物件を都会で探すと、果たしていくらかかるでしょうか?家賃に物置や駐車場も付いてくる物件があるので、同じ家賃を払っていても生活空間の快適さは別格。狭いワンルームの賃貸に10万円払っていた事が馬鹿馬鹿しくなります。

2)時間に余裕がある

・街の規模がコンパクトにまとまっているため、通勤や生活用品の買い物に時間を要しません。道路の渋滞もほとんどなく、目的地までの移動は(観光シーズンを除き)ストレスを感じません。これが意外とバカに出来ない話で、浪費される時間が減る=自分や家族との時間が増える事を意味します。「時は金なり」ということわざもありますが、収入ばかりに気を取られ、肝心の時間を失ってしまうのも問題でしょう。時間に余裕があれば、趣味の時間や勉強などの自分への投資、副業などを行い生活の質を上げる事もできます。

そうは言っても高収入に越したことはない!(笑)

補足しておくと、経済的に厳しい富良野とは言え、働き方によっては高収入を得る事も不可能ではありません。

中には「高収入+田舎暮らし」という理想的な移住を実現している人もいます。

富良野市民全員が某ドラマのように、一汁一菜、質素倹約、簡素清貧…な生活をしているわけではなく、私自身も適度に食べたいものを食べ、遊びにも行っています(今季も富良野スキー場のシーズン券を購入しました 笑)

個人的には、都会の生活は「自分にとって本当に必要なものか?」や「これが本当に適正価格なのか?」を冷静に考える時間もなく、矢継ぎ早に購買意欲ばかり刺激されて無駄使いをしていた気がします。

ちょっとした事かもしれませんが、この「お金を使わせる仕組み」から距離が置けた事で「豊かな生活」ができているな…という実感です。

ガチガチにシステム化された都会よりも、自分の理想とするライフスタイルを実現しやすいことこそ、富良野移住の最たるメリットなのかもしれません。